ごあいさつ

遺伝子やips細胞など、ライフサイエンスと呼ばれる老化や生命維持機構の研究の進歩に伴い、腸内細菌の働きの解明が急速に進んでいます。
昨今の乳酸菌ブームの中で、腸内フローラという言葉も一般的になりました。
腸内フローラを形成する数100種類、数千兆個とも言われる腸内細菌の中でも、ビフィズス菌に代表される善玉菌と呼ばれる腸内細菌が、免疫力の維持に欠かせない存在だと言うことも判明しました。
今や腸内細菌をどのように活用するかが、健康的な人生を送るキーポイントになる時代が訪れたのです。
このブログは、腸内細菌の偏屈(へんくつ)研究者が日々の仕事や暮らしの中で感じた事を、独自の視点からお伝えしていきます。

最新情報

腸管免疫系とは

ここでは、「COVID-19と自然免疫力」にも登場し、24時間私たちの命を守っている自然免疫力、そして獲得免疫について解説します。 腸管免疫系の仕組み (現在執筆中 別ページに書き出します) ●絨毛の間にあるパイエル板という場所が代表的な器官で、ここには免疫細胞の一つであるリンパ球(T細胞、B細胞)、マクロファージなどが多数待機し、周辺の上皮細胞などで働くリンパ球や自然免疫の働きと連携しながら病原菌を捕獲するための抗体 (IgA)を製造している。 ●捕縛された病原菌をマクロファージなどの食細胞が処理するまでの流れが獲得免疫の仕組み。 菌体成分はパイエル板に取り込まれ獲得免疫系を刺激する・・・

自然免疫と獲得免疫

ここでは、「COVID-19と自然免疫力」にも登場し、24時間私たちの命を守っている自然免疫力、そして獲得免疫について解説します。 自然免疫とは ●36億年前から私たちに備わっている自然免疫は、敵(抗原)の侵入に気がついて最初に駆けつける免疫反応のことを言います。顆粒球、マクロファージ、NK細胞(ナチュラル・キラー細胞)、樹状細胞といった免疫細胞が主役で、自分以外の敵を見つけるとすぐさま攻撃を仕掛けます。 体が自然に反応する最初の免疫ということで「自然免疫」と呼ばれ、相手を特定せず、どんな敵に対しても無差別に攻撃を仕掛けます。 獲得免疫とは ●一方、自然免疫部隊が対処できない抗原もあり、それらには獲得免疫という対応する仕組みがあります。<br> 獲得免疫は、生まれたときには備わっておらず、後天的に獲得される免疫です。<br>異物(抗原)に遭遇するたびに、それぞれの抗原ごとに最良の攻撃方法を学習し抗原を記憶します。<br> 過去に遭遇した抗原に対し、それぞれに応じた攻撃をするために、学習し、適応し、記憶する能力がある優れた免疫システムで、一般に免疫と呼・・・・・・

COVID-19と自然免疫力

今般のコロナウイルス(COVID-19)について、多くの論文も発表されている。 これらの論文によると、コロナ感染者の死亡率は全体で3.7%であり、年齢と深い相関が見られるようだ。50歳以下では1%以下の死亡率だが、50歳より死亡率は増加し80歳以上の場合は約15%に達している。 年齢の他にも、リスクファクターとして高血圧、心疾患、糖尿病などがあるようだ。 これらのリスクファクターの共通性は明らかになっていないが、感染に対する抵抗性を生み出す自然免疫が関係していると考えられるとされ、特に、その基盤となっているマクロファージなどの貪食細胞の機能低下が大きな可能性となっているようだ。 実際、年齢が低下すると多くの慢性疾患において、マクロファージの貪食機能の低下が知られている。 また一方、コロナと自然免疫力との関係では、BCGワクチン摂取を実施した地域に、感染の発症や重症化が少ないことが示唆されている。 この傾向のメカニズムは、BCGによる自然免疫のメモリーやトレーニングがあるのではないかと注目されている。 しかし、BCGは生菌による生ワクチンであり副作用も強く、安易にコロナに予防目的で使用す・・・・・・

腸のリノベーションはできない

『腸内環境を整えよう』『腸内環境を改善するヨーグルト』・・・よく聞く言葉です。では、腸内環境とは何を指すのでしょうか。あるいは、腸内環境は本当に運改善するものなのでしょうか。     ある団体によると腸内環境とは『善玉菌が優勢に働いている状態を「よい腸内環境」または「腸内環境が整っている状態」とします。良い働きをする善玉菌、悪い働きをする悪玉菌の勢力次第で、腸内の健康状態は日々変わっていきます。』とあります。一般的に、環境という言葉は英語でもsurroundings と言われることもあり、何かを取り巻くイメージを持っています。家庭環境と言えば両親をはじめ子供を取り巻く状況を言い、地球環境なら大気や海洋汚染など地球を取り巻く様々な状態を指します。腸内環境と言った場合には、腸内を取り巻く状況という意味になり、上記のように腸内細菌を取り巻く状況と捉えるには、少し無理がある言い方になります。腸内細菌や腸内フローラの状況を腸内環境とするならば、腸内環境を整えたり働きをよくするとは、腸内細菌の状態を整える、状態を良くするということになります。 では、上記の『腸内環境を改善するヨーグルト』で腸内細菌・・・・・・

コロナウィルスとラクトザイム

新型コロナウイルス、COVID-19感染症のパンデミックが起こり、世界中で何百万人もの感染者が出ている。集中治療室に送られ、人工呼吸器を装着する段階に至った患者の半数以上が亡くなっているとされる。これら、亡くなった患者の多くが重症化によって生じる免疫反応の暴走(サイトカインストーム)や急性呼吸窮迫症候群(ARDS)であるととされ、既存薬を転用して治療に使いながら、現在各国で開発中のCOVID-19治療薬は、ウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬と、サイトカインストームなどを改善する薬剤に分けられる。 一方、ミシガン大学の医師らは、新型コロナウイルス感染症の患者を死のスパイラルに導く要因の1つである、サイトカインストームを、既存薬を使って制御する研究に着手しているそうだ。 その方法は、人工呼吸器をつけた患者に、感染への反応を引き起こす体内分子であるインターロイキン-6(IL-6)を阻害する、抗体医薬品トシリズマブを投与するというものだ。  この薬はすでにロシュから販売されているもので、ミシガン大学によると、人工呼吸器を装着した患者にIL-6阻害薬を投与した場合の死亡率は、投与しなかった場合に・・・・・・

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