[や] やすやすと 腸内フローラ 変わりません | 

年齢と腸内フローラ

腸内フローラの年齢変化でまず思い浮かべるのは、東大名誉教授の光岡先生の描いたグラフです。 腸内細菌の数が年齢とともに変化し、若い頃には優勢(数が多い)だった善玉菌が年齢とともに減少し、替わって悪玉菌が増加していくさまがグラフに表されています。 腸内フローラを構成する細菌の状態は、このように何十年といった長い時間をかけて変化していくものですので、一時的に下痢をしたり便秘になった事で、腸内フローラが簡単に入れ替わってしまう事はありません。

恒常性というはたらき

腸内の状態というものはやじろべえの様に、一定の細菌の種類や数が安定して保たれる仕組みになっています。これを恒常性と言います。恒常性のおかげで、たとえヨーグルトや乳酸菌飲料など善玉菌を飲んで腸に送り込んだとしても、腸はすぐさまそれらを異物として排泄してしまい、元の状態に戻ります。 つまり、様々な要因によって状態が悪化した腸内へ乳酸菌などを送り込み、直接腸内フローラを善玉菌優勢に変えてしまおうという乱暴な方法は、上記理由でさほど効果は期待できません。

腸内フローラが悪化したら

そのような対処療法の前にまず行わなくてはならないことは、腸内フローラの悪化によって起きているトラブルの解消、最も重要なのは生命維持に直接関わっている、免疫力の低下などを改善することだと考えます。 実際に腸内に善玉菌が送り込まれたときには、腸内フローラが入れ替わることよりも、その善玉菌の菌体成分によって腸の免疫機構を刺激し、免疫力を回復させる事は期待できます。しかし、実際に免疫機構を刺激している割合としては、菌体そのものよりも菌が放出している液体成分の方が多いと考えられています。

腸内フローラや腸内環境について勉強したい方は、参考にしてください。
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