今般のコロナウイルス(COVID-19)について、多くの論文も発表されている。 これらの論文によると、コロナ感染者の死亡率は全体で3.7%であり、年齢と深い相関が見られるようだ。50歳以下では1%以下の死亡率だが、50歳より死亡率は増加し80歳以上の場合は約15%に達している。 年齢の他にも、リスクファクターとして高血圧、心疾患、糖尿病などがあるようだ。 これらのリスクファクターの共通性は明らかになっていないが、感染に対する抵抗性を生み出す自然免疫が関係していると考えられるとされ、特に、その基盤となっているマクロファージなどの貪食細胞の機能低下が大きな可能性となっているようだ。 実際、年齢が低下すると多くの慢性疾患において、マクロファージの貪食機能の低下が知られている。
また一方、コロナと自然免疫力との関係では、BCGワクチン摂取を実施した地域に、感染の発症や重症化が少ないことが示唆されている。 この傾向のメカニズムは、BCGによる自然免疫のメモリーやトレーニングがあるのではないかと注目されている。 しかし、BCGは生菌による生ワクチンであり副作用も強く、安易にコロナに予防目的で使用することはできない。これらを総合して考えると、COVID-19の感染や重症化を予防するためには、自然免疫力が高い状態を維持していることが有効だと考えられる。 自然免疫を高い状態に維持することはすなはち、腸管免疫系を起点とする全身の免疫機能を高めておくことであり、本来、活性度の高い善玉菌が担っている、腸管免疫細胞をアクティベートするための情報伝達が活発に行われることを意味すると考えられる。 乳酸菌が生産したLACTZYMEのようなエキス成分が、ますます重要性をもった存在となるのではないだろうか。