記事の一覧

腸内宇宙の話

biomeisterの日記

私たちが受精卵からヒトへと成長する過程で、脳や心臓よりも先に皮膚や腸が出来上がる事が、発生学上の研究で明らかになりました。栄養を吸収する機能と、外敵から身を守る免疫系の機能から出来上がっていくのは理にかなっています。 免疫機能は、口から入ってきた有害な物質は腸から排泄し、あるいは皮膚というバリヤーによって体内に入り込もうとする細菌や毒物から身を守る、生体防御機能とも言えます。私たちを守る砦である腸と皮膚はよく、口とお尻の穴でつながった1本の管(くだ)にも例えられ、互いに影響し合っています。便秘などで腸内環境が悪い時には、肌にブツブツができて目に見える形で腸の異常を訴えかけ、実は免疫機能が低下していることをも示唆しているのです。 免疫の中心である腸内のひだ(微絨毛〜びじゅうもう)を平面的に延ばすと、その面積は400㎡とも言われます。一方、お肌の面積はわずか1.6㎡ほど。テニスコート1面分もの面積で栄養を吸収し、免疫力を維持している腸と、畳1枚ほどの皮膚が口と肛門でつながっているわけですが、わずか畳1枚ほどの面積のお肌の、そのまた何十分の一しかない顔や手足を日々磨いたりこねくり回したり・・・・・

乳酸菌と音楽

biomeisterの日記

酒づくりの現場では古くから、酒蔵の中で仕込み中の日本酒や焼酎の原料に音楽を聴かせることで、円やかなお酒が出来上がることが知られています。愛知県の某酒造メーカーでは比較的大きめの音量で音楽を、大型のコーンで発酵が行われている樽に誘導しているそうです。奄美大島の黒糖焼酎の製造でも、黒糖焼酎の製造工程において、貯蔵タンクに一定の音響振動を加えて熟成を促すという独自製法が行われており、音響熟成という名称で呼ばれているようです。しかし、科学的な根拠に基づいて、どのような曲をどのタイミングでどのくらいの時間、醸造過程の日本酒に聴かせれば良いのか、などの科学的なデータは見当たらず、先人の教えに従った古典的、伝承的な手法として 行われている場合がほとんどのようです。 科学的な手法で証明されているか否かは不明ですが、私が知る限り唯一と思われる根拠がありますのでご紹介します。その根拠とは、音楽という形で行われるある周波数での空気の振動が培地に伝わり、培地が振動することによって、発酵中の(主に)乳酸菌が、培地である醪(もろみ)と接触する面積が増え、発酵が進むという考え方です。確かに、さきの黒糖焼酎の場合も、・・・

醤油と丸大豆

biomeisterの日記

お醤油の中に「丸大豆使用」とか「丸大豆醤油」と書かれているものがありますが、両者の違いをご存知でしょうか。大豆に丸とか四角とかあるのか?・・・とか思われるかもしれませんが、実は丸大豆というのは、品種名でも丸い大豆の意味でもありません。『大豆を丸ごと使ってます』という意味なんです。なぜ、丸ごと大豆を使っていると、メーカーは強調したいのでしょうか。 大豆はお醤油造りには欠かせない原料ですが、ほとんどの醤油には大豆から油を抜いた『脱脂加工大豆』が使われています。脱脂加工大豆を使うと醤油造りに使う菌が嫌いな脂肪分が少ないため、短期間での発酵が可能で、品質が均一化できてコストが安くできます。問題は、大豆から油を抜くという工程で、大豆をヘキサンのような有機溶剤で処理して脂分を溶かし出す作業が行われるため、これらの溶剤の成分が大豆に残るのではないかと、嫌厭されるのです。 一方、丸大豆はただ乾燥しただけの大豆です。丸大豆を使うと香りが強くなりまろやかな味になりますが、時間と手間がかかるため、値段は高くなります。原料表示はどちらも「大豆」ですが、脱脂加工大豆と差別化して高級感を出すために、また有機溶剤な・・・

イソフラボンの機能性は発酵から

機能性食品

大豆に多く含まれるイソフラボンは、構造が女性ホルモンに似ている生理活性物質として有名で、骨粗しょう症や乳がんの予防に効果があるとも言われています。
しかし、大豆の中のイソフラボンの9割以上は配糖体として存在しているため、そのままでは体に吸収されません。そこで実際は

糖と食物繊維を考える

biomeisterの日記

先日、テレ系の朝の番組で食物繊維(とタンパク質)が血糖値の上昇を抑える、という特集をやっていましたが、内容に大きな誤解があるので解説します。 タンパク質の話は別の機会に据え置きまして、食物繊維の話をします。番組では、野菜の後に炭水化物(糖の集まったものです)という順番で食事をとると、その逆の順番で食事をした場合に比べて、血糖値の上昇が抑えられるというものです。これは事実だと思います(出典は大阪府立大の今井先生の論文と思われます)。しかしその理由として解説していた某医師は、下の写真のように、先に食物繊維を食べておくと、食物繊維が小腸の壁にへばりつく膜のような形で、後で食べた炭水化物や糖分をブロックしてくれる、と言っていました。これは間違いです。確かにフコイダンなどのドロドロしたイメージの食物繊維は粘り気があるため、腸内での消化速度が遅いということはありますが、右の画像のように腸壁にへばりついて糖分をブロックするという機能はありません。 食物繊維の持つ性質の一つとして、水分を吸収するというものがあります。その性質のおかげで腸内に発生した有害物を吸収してくれたりもします。血糖値の上昇が抑えら・・・

殺菌は滅菌ではない

biomeisterの日記

北海道の厚岸(あっけし)で買った生牡蠣を、クール便で自宅や知人宅に送ったところ、このようなラベルが貼られて送られてきた

2018年9月の大豆畑(大豆写真集41)

農場だより

震度7という地震から数日しか経っていませんでしたが、山崩れなどの被害は出ていないという事で、中札内の大豆畑へ行ってきました。

豆腐製造者の減少

biomeisterの日記

街のお豆腐屋さんがどんどん姿を消し、ほとんどの消費者はお豆腐をスーパーで買うように

本日は水温>気温

biomeisterの日記

少し気温も下がってきたようだが、水温の方はちっとも下がらない。
一般の方は水道水が暖かろうが冷たかろうが、あまり関係ないかもしれないが、私は仕事柄、気温よりも水温の方が気になる

ネコの糞から取ったコーヒー

機能性食品

コピ・ルアク(Kopi Luwak)という、主にインドネシアで生産されるジャコウネコの糞から採られたコーヒー豆をご存知でしょうか。
もともと、インドネシアのコーヒー農園で栽培されたコーヒーの果実(コーヒーは豆でなく種子)を、野生のマレージャコウネコが餌として食べ、農家が未消化のコーヒー豆をネコの糞の中から探し出して洗浄・乾燥・焙煎したものです。
果肉は消化されるのですが、種子のコーヒー豆は消化されずにそのまま排泄されるようで、排泄までの腸内の発酵過程でジャコウネコの腸内細菌や、主に腸内細菌の代謝物が種子の表面から染み込んで、コーヒー豆に独特の香味が加わったものだと思います。

1 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14

ページの先頭へ