市販されている豆乳のBrix(固形分)がどのくらいなのか、調べてみました。
実際の話、お豆腐屋さんで作っているお豆腐が、どのくらいのBrixで作られているか、ご存じないと思いますが、下記の有機豆乳のような豆乳で豆腐を作ったとすると、一丁を何百円かで売らないと採算が取れません。
ですので、薄~い豆乳を作ってニガリで固めて、なるべくたくさん作らなくてはなりません。そのようにコストを下げて作ったとしても利益が出ないので、お豆腐屋さんは日本全国で年間80件以上が廃業しているのが現状です。
写真のような市販の豆乳で自家製のお豆腐を作ったことがある方もいらっしゃると思います。
うまく作れましたか? 難しいですよね。
大豆には、お豆腐作りに合う大豆と、味噌作りに合う大豆、枝豆用に最適な大豆など、用途に応じて品種が違うのです。 市販の豆乳は、そのまま飲むには良いのですが、豆腐作りに合っているものはまず見当たりません。
スーパーで買った写真の製品には、固形分が8%と箱に表示されています。
無調整と書かれていますので、妥当な数値だと思います。調整豆乳として売られているものは、水で薄めているとは言いませんが、はるかに低い固形分ですので、つまり大豆の含有量が少ないと言えます。実際に固形分を測定してみますと10.9%。品質の劣化や温度変化なども考えると、出荷基準は9.5%くらいなのかもしれませんが、豆乳としては立派な(?)数値だと思います。
私が作っているメイン商品である健康食品用に作っている豆乳は、今回14.4でした。
自家製なので好きな濃度に調整して作ることができますが、豆乳の搾り機には限界がありますので、なかなか14%以上のBrixで作るのは困難です。
毎回、実際にBrixを測定しながら製造しますが、平均してだいたいこれくらいの数値です。
ちなみに、私たちも時々お豆腐を作ったりしますが、お豆腐屋さんの豆腐のように、つまりお豆腐用の大豆を使っていませんので、なかなかカチッと固まった豆腐はできません。
いくら固形分が多くても、だいたいはおぼろ豆腐のような柔らかい豆腐になってしまいます。でも味は天下一品で、そのまま市販したらさぞかし良く売れるだろうと思います。
スーパーで売られている豆乳を飲んで、それが豆乳の味だと思っている方、残念ですがそれは・・・